感謝の贈り物 Wilcom International の本社があるオーストラリアでは、毎年4月末に軍事行動に携わった人たちを追悼する記念日があります軍隊は自国の防衛や平和維持の任務だけでなく、災害や危機の際にも招集されます。ここオーストラリアでは最近、激しい火災や、コロナ禍、そしてほんの数週間前には前例のない規模の壊滅的な洪水が発生しました。過去そして現在、国内外で広く奉仕活動をしてきた多くの男女を振り返り、心から感謝の意を表したいと思います。 私たちを守り、奉仕し、安全を保つために日々努力している軍事関係者に感謝します! Wilcomスタッフおよび経営陣は私達が知っている最善の方法で感謝を表したいと思いました… それは刺繍です! オーストラリアでは、オージーヒーローキルトという団体が10年前から活動を続けています。彼らは、軍事サービスに携わる人たちが使えるようにキルト(掛け布団のようなもの)や洗濯物などを入れるために使うランドリーバックを提供しています。Wilcomでは、このヒーローキルトのために独自の刺繍デザインを加えたランドリーバッグを作って、寄付しようと考えました。この団体の創設者であるジャン・マリボールに連絡を取り、相談した結果、国防軍に提供することになりました。彼の話では、軍隊から支給されるランドリーバッグはどれも同じ色で、その中から自分のものを見つけるのは難しいということでした。ここからバッグを作る挑戦が始まりました。 ANZACにふさわしいユニークなデザインを作ろう! Wilcomのデジタイザーは、ランドリーバックの布地はしなやかで柔らかいことを念頭に置いて、最適なデザインとステッチタイプを選びます。結果、ステッチの間隔を開けつつ、良い手触りを目指しました。Wilcom EmbroideryStudio e4.5には、各デザインの要素を美しく引き立たせるためのステッチタイプが導入されています。 ANZACはオーストラリアおよびニュージーランド軍団の頭文字から取った文字で、今では追悼の日を指しています。 選択されたステッチタイプデザインのサイズは高さ45cmでステッチ数は9万針近くありますが、クリエイティブなオープンステッチを多用したため、1時間ほどで縫い終わることができました。 背景の夕焼けの部分には、アコーディオンスペース(陰影効果&開いた埋め縫いエレメント)とフローティング効果(曲線状の埋め縫いエレメント)の組み合わせを使っています。また、トラプントを適用したことで、トラベルランニングを強制的にオブジェクトの端に走らせているので、余計なステッチが見えません。 赤い芥子の花の部分は、3mm間隔で渦巻きフィル(渦巻きフィルエレメント)を、花の中心は格子ステッチ、葉っぱの部分はステムステッチを取り入れています。赤い芥子の花の部分は、3mm間隔で渦巻きフィル(渦巻きフィルエレメント)を、花の中心は格子ステッチ、葉っぱの部分はステムステッチを取り入れています。 そして最後に、金色の帯には「LEST WE FORGET」(忘れないように、追悼で使われる言葉)という文字が書かれています。文字はEmbroideryStudio ソフトウェアに入っている刺繍フォントから選びました。 生地 地元の生地店で見つけた、美しい芥子の花とオーガニック綿の生地を選びました。これらに、青い水玉のリボンをあわせます。 生地は収縮するため、事前に一度洗いました。次に生地を必要なサイズに裁断し、最終的な刺繍の準備に入りました。オージーヒーローキルトのランドリーバッグの詳しい作り方(英語のみ)はこちらをクリック プロジェクト全体が美しくまとめられ、心からの感謝が込められています 「オージーヒーローキルトのランドリーバッグは、オーストラリアのヒーローのために作られたもので、彼らのサービスに心より感謝しています。」と刺繍でメッセージが添えられています。 Wilcomがデザインし、刺繍を加えたランドリーバッグが完成しました。これらを受け取る国防軍の関係者のサービスに感謝を込めて。 デザインがどの様に作られたか見て下さい 日本語の字幕付きでビデオを見る方法は、こちらをクリック Wilcomはオーストラリアのシドニーで刺繍デザインに関連するソフトウェア製品の開発を40年以上続けています。現在、Wilcomの製品は100か国以上で販売されており、12以上の言語で製品を提供しています。そして、世界各国25万人以上のライセンスユーザーからなるグローバルコミュニティをもっています。 Wilcomのユーザーのヒーローキルト経験談:アンドリュー・レオン少佐(オーストラリア、メルボルンのダンデノンにあるEmbroidMeの経営者でもあります www.dandenong.embroidme.com.au) 私は2017年から2018年の間にアフガニスタンに滞在し、2019年に中東(クウェートとイラク)に再配置されたときに、オーストラリアのヒーローキルトを受け取ったことに非常に感謝しています。どちらの任務でも、オーストラリアのヒーローキルトを受け取ったことに非常に感謝しています。ジャン・マリボールと彼女のチームが、軍のベテランのためしてくれた事を本当に評価しています。 ボランティア団体の人々の努力は素晴らしく、これらの贈り物はとても意味があります。オーストラリアの人々からの感謝の気持ちを常に思い出させるものとして、それは今でも私のベッドに誇りを持って置かれています。昨年の私の活動は、主に地域的なものでした。オーストラリアの山火事シーズンに行われる山火事対応の任務を皮切りに、最近ではコロナ感染の大流行に伴うステージ4の封鎖補助活動、COVID-19対応のための補助など。これらの任務のため、EmbroidMeのビジネスを閉鎖しなければなりませんでした。手作りのキルトを2枚贈られたことを光栄に思います。海外の任務中はそれで暖かく過ごせましたが、それ以上に温かい気持ちをもらいました。 アンドリュー・レオン少佐と彼がアフガニスタンでの任務中に贈られたキルトの写真。